ただいま島崎藤村の「夜明け前」を読み進めています。
「夜明け前」は木曽路・馬籠の庄屋である青山家を軸にした幕末から明治維新、その後のお話です。
まさに「夜明け=維新」前の時代を生きる木曽路の村人たちの様子が事細かに描かれていて、
特別、何かのストーリーがあるわけではないのですが、順調に読み進んでいます。
青山家は馬籠の本陣(江戸時代諸大名などが宿とした公認の旅館)でもあり、ペリー来航以後の
世間の様子が青山家当主の目線から語られています。
ちなみに島崎藤村は木曽路・馬籠の本陣・庄屋の生まれだったらしく、
「夜明け前」は藤村の「わが家の歴史」的な読み物でもあるようです。
高校時代「世界史」を選択していたから、というのは言い訳ですが、
「夜明け前」を読み進めるにしても、いまいち、背景の日本の様子がはっきり理解できていないので、
本屋さんで手に取ったのが「もう一度読む山川 日本史」。
「夜明け前」では、主人公の青山半蔵が
平田篤胤の没後の門人になりたいと切望するくだりがあるのですが、
その平田篤胤という人物がまずわからなかったので、「もう一度読む山川 日本史」をめくると、
平田篤胤とは江戸後期の思想家であり、尊皇攘夷の支柱ともなるような独自の国学を
展開していた人とのこと。
「もう一度読む山川 日本史」は社会人になってから、もう一度日本史をきちんと理解したい、
というニーズにぴったりの本でした。